- 作者: 川上和人,
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/04/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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亜種ウグイスが聟島で個体数を増やし、そこを足がかりに分布を広げたら、亜種間で雑種を作り遺伝子汚染が生じる危険もある。
亜種ウグイスに罪はない。聟島でのハシナガウグイス絶滅も、外来種の野生化も、外来種駆除も、全て人間の仕業だ。しかし、罪の有無と、在来の鳥に対する影響への配慮は別の話だ。ひとたび個体数が増えるとその対処は格段に難しくなる。場合によっては、増加前に駆除する英断も必要とされる局面である。もちろん、これも自然の推移と現状を見守ることは容易である。しかし、それが模範解答とは限らない。
(鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。 / 川上和人)