この道行きの最後が天国かそこらじゃあないとしても

日記。


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けーき♡


読了まとめ。

《雨夜の星たち》
コロナ有りの話。という分類をいつまで続けようかなというかんじなんですけど、とりあえずもうしばらく。
内容は、まぁよくある便利屋稼業みたいな話です。いちおう「お見舞い代行」がメインだったけど。

《正欲》
これが本屋大賞受賞するんじゃね?と思いました。他の作品をまだほとんど読んでないからアレだけど、ここ数年の大賞受賞作の傾向とか世の中の傾向とかにも合うからさ~。(こういう判断の仕方ってめちゃくちゃナンセンスだと思うけども)
何に性的興奮を感じるかは個人の自由だと思うけど(自分の「内側」で完結させるなら)(外からは見えないから)、その欲望のベクトルを自分の「外側」に向けるとなると話は全然別で。痴漢やセクハラはもちろんアウト。この本の中でも描かれていた「真意を隠しての搾取」みたいなのは完全に黒とも言えないけど、うーーーん。ってかんじ。
正直、メインを「水」としたことでかなり緩和されている部分はあると思う。とはいえ、この本が世に出ることによって「暴かれた」「白日の下に晒された」と感じる人もいるのではないかという危惧はあるし、それによって新たな苦しみを生み出す可能性は大いにある。それでも、これを世に出すことを選んだ著者にとっては覚悟の一冊だったのではないかなと思うし、そう思いたい。現代社会に一石を投じる本。
勢いよく噴出する水に興奮するなら自分の家の蛇口を何回でも壊して修理代も水道代も全部自分で払いなはれと思うし、己の欲望のために現代の法に引っかかることをしたらそりゃあ捕まりますよ…(当たり前じゃん…)という話で、自分の性癖に苦悩することと犯罪行為を混同するのは絶対違うよな(八重子も似たようなこと言ってたけど)というのは強く思う。その行動の根幹に欲望があったとて、裁きは根幹に対してではなく行動とその結果に対して行われる。そう考えると、完全に巻き込まれ事故となった佳道と大也は本当に運が悪かったとしか言えないよね… 水に濡れた男児の画像持ってて「男児じゃなくて水が自分の性的対象なんです」ってどれだけ主張したところで「結果」で判断される以上はそれこそ「どうせ理解してもらえない」「何を言っても無駄」だもんね。この本はそういう可能性や怖さを示唆しているし、問題点を突いていると思うけど、こういう主張を認めると今度はそれを抜け穴とする輩も出てくるかもしれないし(単純に「嘘をつく」ということだが)、結局は現時点ではどうしようもないってことになる。科学技術がもっともっと進歩して、人の頭の中が覗けるようになったりしたらまた話は変わってくるかもしれないけど、そんな世界はそんな世界でさぞ生きづらいやろうなとも思うし。
自分以外の人間のことを完全に理解するなんて不可能だし、完全に理解することが不可能だとしても少しでも理解したいと思うことさえも傲慢だったりひとりよがりだったりする場合もあり得るし、誰にも言えない性癖や秘密もみんなあるだろうよ…(それでも普通の顔して社会生活を営むんだよ…)と思うし、世の中には白か黒かで決められないことの方がたぶん多いし、そういうものだと思って生きていくしかないんだろうなと思いますよ。
本としての構成や展開は完璧だったと思うし、章と章の繋ぎも上手いし、そのまんま映像化出来るなこれ…と思ったので、まぁ映画化するでしょうね。

《万事快調〈オール・グリーンズ〉》
あー、これも映画っぽい。というか、邦画っぽい。
茨城の底辺工業高校に通う女子高生が学校の屋上で大麻を育てて大金を得ようとする話。
文体が若いし、文字から若さの煌めきが迸っている…と思ったら著者1999年生まれだった。わけえ。にかいどうくんより9つも下かーーー。(すぐこういう計算の仕方をする) やはり若者が描く若者は時代との誤差が少ないなと感じたんだけど、そもそもわたしが今時の若者の生態をよく知らないので10代が読んだら時代錯誤と感じる部分もあるのかもしれない… あと、著者の方はわたしが全然明るくない分野のカルチャーに造詣が深いようで、わたしが意味わからずスルーしてる小ネタとかブラックジョークとかめっちゃありそう。
エグいシーンも多々あるんだけど、基本的に悲壮感が薄いというか、エグさの割に明るいのが不思議。カラッとしてる。読んでてなんか清々しい気分になるんですよね。青春とは有り余るパワーと衝動だよなぁと感じさせてくれる本。


dTV視聴まとめ。

ドラゴンクエスト ダイの大冒険
69話。
ほんといい話だなダイの大冒険……(しみじみ)


ラジオまとめ。

ガヤラジ(2月12日)
Luv Bias》

モエラジ(2月16日)
《CHUDOKU》

キスラジ(2月16日) 横尾玉森
Luv Bias》

ANN(2月14日)
ゴーグル争奪戦の回。
ゲストなし久々〜!おもしろかった!