お題

今週のお題「2023年上半期ベスト〇〇」


上半期に読了した84冊からのお薦め本。ちょうどツイッターでも似たようなのやったのでそれをベースに。


5選
ラブカは静かに弓を持つ
獣の奏者(シリーズ)
氷菓(シリーズ)
臨床の砦(シリーズ)
地図と拳

ラブカはまぁ映画化するでしょう。文句なしに素晴らしかったです。
獣の奏者は文庫で読みました。2冊(第1部)、2冊(第2部)、1冊(外伝)、で計5冊。どれもなかなかの分厚さ。生きるということ、命ということ、尊厳ということ、を深く問いかけてくる物語です。とてもよかった。ファンタジー好きな人は勿論、苦手意識ある人でも読みやすいと思う。信頼の上橋ファンタジー。(言うて香君と獣の奏者しか読んだことないけど)
氷菓はもう言わずと知れた、ですよね。読んでみて「そりゃ人気ある…」と納得。文系青春。エモい。
臨床の砦は臨床医である著者がコロナ禍の診療と並行して書き上げたもの。《臨床の砦》と《レッドゾーン》の2冊。医療現場の緊張感、医療者の葛藤や苦しみがリアルな筆致で描かれています。1行1行から迸ってくるものを受け止めながら読んだ。5類になったとはいえ別に地球からコロナが消えてなくなったわけでもなし、小説というフィクション(というテイ)で今改めてコロナ初期の混乱を振り返ってみるというのもいいのではないでしょうか。
地図と拳は直木賞受賞作ですね。辞書か?みたいな分厚さで、圧巻の大作でした。


2023年刊行からの5選
回樹
つぎはぐ、さんかく
ゆうべの食卓
うたかたモザイク
花に埋もれる

先の5選に2023年本が1冊もないことに気付いたので、折角だから2023年縛りでも5選。


和む系のお薦めシリーズ3選
BAR追分
コンビニ兄弟
ハケン飯友

和むというか、悪人が出てこないというか、ごはんが美味しそうというか。ほっこりした読後感。わたしは何冊も併読するタイプなので、その中にほっこりを1冊は入れておくのが理想。(なかなか理想通りにはいかないことも多いけど)


アンソロジー3選
自薦 THE どんでん返し
猫だまりの日々 猫小説アンソロジー
黒猫を飼い始めた

THEどんでん返しシリーズは色々出てるみたいなんだけど、わたしのお薦めは「綾辻行人有栖川有栖西澤保彦貫井徳郎法月綸太郎東川篤哉」という錚々たる面子の1冊なのでお間違えなきよう。大御所のクラシカルな雰囲気がたまらんのだ。
猫だまりの日々はもうタイトルから良すぎないですか… これに収録されてた《ハケン飯友》がこれまた良すぎてシリーズに手を出したという経緯。一穂さんの《神さまはそない優しない》もめっっっちゃくちゃ良くて、こちらは2023年刊行5選に挙げさせて貰った《うたかたモザイク》という一穂さんの短編集にも収録されております。
黒猫を飼い始めたは、1行目「黒猫を飼い始めた」縛りの掌編。試みがおもしろい。QK河村さんの作品も収録されてるよ。


小説以外部門
フリーランスバツイチ・子なし 42歳からのシングル移住

鹿児島への移住ルポ。おもしろかったし読みやすかったし、20年先30年先の日本を考えて「んーーー」ってなりましたね。(これは去年くらいからずっとそう)