日記。



本とマグカップ


赤。


読了まとめ。

《光のとこにいてね》
7歳の時に出逢ったふたりの子どもが、数年の空白を経て高校生になって再会したもののすぐにまた引き裂かれ、大人になってまた再会する、という物語。
純愛というか最早刷り込みではと思いながら読んでたら本編にも「刷り込み」って出てきたのは笑った。自覚あるんすねw 所謂「百合」っぽさはそんなになくて、同性愛者というよりは運命の相手がたまたま同性だった、みたいなかんじ。(敢えて「運命の相手」などという陳腐っぽい言い回しを使いました)
子どもの力ではどうにも出来ないことや、親との関係性の描き方は流石だなと思いました。同じく直木賞本屋大賞にノミネートされている《汝、星のごとく》とは共通点も多いから比較されやすそう。どちらも、10年以上の物語、主人公2人の視点を交互に展開していく、親に振り回される要素がある、しかもなんかタイトルも似てる。わたしは凪良さんの方を推すけど、これはもう個人の好みの問題。
子どもの力ではどうにも出来なくても、大人になった今は「どうとでもなる」し、それを知ってるし実際出来るんだから、大人パートでも「引き裂かれる」っていうのは無理あるよなーという話。まぁだからこのラストなんでしょうけど。てか、このラストしかないとも言える。

わたしは、今すぐひとりになりたかった。誰もいない場所で、さっきの結珠ちゃんの言葉を、涙を、反芻したかった。指輪のきらめきよりもっと透明で、息の根をやすやすと止めてしまいそうなほどの痛みを伴い深く刺さった光。

この気持ちはめちゃくちゃわかるやつ……
LGBTQという言葉はここ数年で急速に世間に浸透していった印象なんですけど、そういった時代背景を踏まえた上で、これが女と女の物語ではなく男と女の物語だったらそこまで話題にもなってないのでは???という問いは読んでる間ずっとわたしの頭の中にはあったかなー。ただ、終盤の「お姉ちゃんは、不倫なんかしてないんだよね」「お母さんみたいなのとは違うよね。お義兄さんを裏切ったりしないよね」という弟からの問い掛けに対する結珠の答えこそが、この物語がいちばん伝えたかったことなのかなと思った瞬間に、なんか納得したというか、自分の中でしっくりきた。

《神様の罠》
アンソロジー。おもしろかった!
→《夫の余命》
やられた。 気づくべきポイントはあったのになーーー。やられたわ。「なるほど、夫の余命、ね…(天を仰ぐ)」という読後感でした。ボンヤリ読んでちゃダメですね。
→《崖の下》
こうだったらつまんなすぎるけどこうじゃないですよね?と思いながら読んでたらちゃんと違ったのでよかったです。さすが米澤さん。
→《投了図》
コロナあり。
→《孤独な容疑者》
シリーズ物の中の一作かな?おもしろかった!
→《推理研VSパズル研》
これもシリーズ物の中の一作っぽい。
→《2020年のロマンス詐欺》
ダントツでおもしろかった。まずタイトルからして良すぎる。コロナあり。

ベーシックインカム
近未来SF短編集(どんでん返しあり)。遺伝子操作、AI、VRなどなど。去年から文芸も人文もこれ系めっちゃ読んでるな〜。

《批評の教室 チョウのように読み、ハチのように書く》
タイトル通り、批評のやり方について書いてある本。わたしが普段本を読んだり映画を観たりする時に無意識にやっているようなことを、この本の中では具体的なテクニックとして言及していて、それを読んで改めて「あー、確かに」と実感を伴えた、みたいなかんじかなぁ。因みにこのブログに関しては目的も相手も自分の中では最初からハッキリしてるので、別にこの本を読んだことで方針を変更することはないです。そもそも批評の場とも思ってないけど、実際「批評」っぽく成立してるとしたらツアー総括だけですよね。


ラジオまとめ。

ガヤラジ(2月25日)
《リボン》

モエラジ(3月1日)
《I Scream Night》

キスラジ(3月1日) 宮田
《A10TION》